開始時間 21:30
さて、今回は未来のパティシエを目指す方への記事になります。
現在、この業界の現況を現場からの肌感覚でお伝えします
ケーキ屋(お菓子屋)の現在地
私のお店が開業したのは昭和40年
当時は甘い物というだけで、よ〜〜く売れていたそうです。
子供心に、こんなに毎日遅くまで働くんだなあ?という記憶は残っています。
まだ、洋菓子を売る店は少なく、私のお店も和菓子屋でした。
店売りというよりは、当時の小さな八百屋さん、個人店のスーパーが多くありました。
今でいうコンビニの役割でしょうね、車で移動というよりも歩いて買いに行ける
近所で食材を買う。そのようなお店に作った和菓子を置いていたのが始まり。
まあ、そんな話はいいとして。
現在でも、ケーキ屋は大手チェーン店よりも、個人で商売されている方が多い世界です。
理由は、ナマモノ 日持ちがしない品がメインになるので、製造、即販売というスタイル
が一番適しているからでしょう。
大手は、工場で製造→流通網→店頭販売→消費者
個人店は 自家で製造→自営店で販売→消費者
この流通が結構厄介で、温度管理、振動、時間、商品管理が非常に難しい業界です。
消費が落ち込んでくると、個人店よりも中堅のお菓子屋さんが一番厳しいでしょう。
ケーキ屋 個人店の強み
- 良品の味をお届けできる
個人ですと商品管理がしっかりできますので、味を落とさずにお客様に届けできる
- お店の味で勝負できる
例えば電化製品や洋服ですと、探せば同じものがいくらでもあり、最終的には価格とサービスの勝負になります。お菓子はそれぞれのお店で、使う材料も違いますし、デザインも違います。お店の味を好むお客様が必ず現れます。顧客ですね。多くの顧客を掴めば繁盛店になることができるのです
- 価格の設定が自由にできる
お店、それぞれの考え方で販売価格が設定できます。 高級路線をいくのも良し 庶民的な店を目指すのも良し。儲けの幅は自分次第ということです。どこの顧客層を狙って商売するのかを自分の自由に決められます。出店する場所にもよりますが、人件費、光熱費、などはそれほど変わりませんが、一番大きく影響するのが家賃です。5万円なのか50万円なのか100万円なのか。自分が目指す店作りが可能なんです。
- 休みも自由に決められる
しっかり儲けてしっかり遊ぶ 休みを返上して商品開発をする 金土日だけお店を開いて他は休む 今日は12時に開店する 2週間休んで海外旅行に行く 全ては貴方次第です。顧客を逃さない程度にしましょうね。。
個人店の苦しみ
スーパーやコンビニが本格的にスイーツに参入してきて、かれこれどのくらい経ちますかね?
少なくとも1回や2回は購入したことがあるのではないでしょうか?
今、個人店を苦しめているのが、ショッピングモールやコンビニなんです。
個人店に入って1つだけ、ケーキを買うのには抵抗があってもコンビニならお弁当とスイーツ
飲み物とスイーツ、一人で食べるのなら十分と購入される。これがコツコツと響くんですね。
ショッピングモールは他の買い物のついでに購入する。あの店に寄るのも時間が無いし、今日は
ここで買うか”という消費行動。これも結構ありますね。
昨年2020年のゴールデンウイークは新型コロナの拡大の影響で大手ショッピングモールが休館しま
した、その3日間、例年の1.5倍ほどの来客数になりました。これが事実です。
それだけ、お客さんが流れているということでしょうね。
もう一つは、新規開業するお店が多い事。私まわりでも(こんな田舎でも)何店舗も出来ています
もちろん消費者の人数は決まっていますから、お店が増えれば自然と顧客も散らばりますので
売り上げにも影響は出ます。ただ、これは自由競争ですから、弱いお店は無くなっていく
新陳代謝が無いと業界全体がダメになりますので、新規開業が多いのは喜ばしいことだと思います
それだけ、まだ可能性を感じてもらえる業界なんですね。
まとめ
お菓子は嗜好品ではありますが、必要な物であると確信しています。
食事は毎日取ります、お菓子は毎日は食べない??食べる人もいる?
誕生日・入学祝い・母の日・父の日・クリスマス
求められているんですね、ケーキ。。(和菓子も)
食べる物はどんな時代も強いです。
こんな話を伺いました。。母が病気になって食も細くなってあまり食べないのだけれど、ここの
お店のお菓子が食べたい。。と。少しでいいから食べたい。あの味が忘れられない。
人の心に残る物を作り出せる。。。いい仕事だと思いませんか??
是非。。チャレンジしてください。私はこの業界が大手に負けないように応援します。
最後は少し、熱く語ってしまいましたが・・・
それでは
UP時間
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