富士宮市

お菓子語り

銘菓になりきれなかったお菓子の話|富士宮「しゃれて鱒」

今日、YouTubeに動画を公開しました。「しゃれて鱒(しゃれてます)」という、富士宮のお菓子です。ニジマスの形をしています。名前のとおり、洒落です。そして正直に書きますが、このお菓子は、銘菓になりきれませんでした。今日はその話をします。富...
甘いものの記憶

なぜYouTubeで、配合まで全部公開するのか

最近、よく聞かれるようになりました。「どうしてYouTubeを始めたんですか」菓子屋がカメラを回している。しかも、配合まで全部出している。不思議に思われるのだと思います。理由は、二つあります。一つは、単純な話です一度きりの人生だから。楽しそ...
お菓子の作り方

30年でたどり着いた、なめらかなカスタードプリンの作り方|職人が配合を全部公開します

店に貼ってある、手書きの紙新月堂のショーケースの上に、一枚の紙が貼ってあります。色々な種類や固さのぷりんを作って来たけれど、やっぱり心の底から あー美味しいなと感じるのは、昔なじみの "あの" ぷりん。そこに行きつくまでが大変だった。材料は...
お菓子語り

落雁は、仏事だけのお菓子ではありません ― 鯛と蛤と、譲り受けた木型のこと

春と秋のお彼岸、それからお盆。この時期が近づくと、棚から型を出してきます。落雁の型です。木に、菊や蓮の花が彫り込んである。指でなぞると、彫りの底が少しつるつるしています。何十年ぶんの粉と手が、そこを磨いたのだと思います。いつのものか、分かり...
お菓子の作り方

お盆・お彼岸のお供えに「花まんじゅう」|職人が一つずつ絵を描く、富士宮の和菓子

お盆が近づくと、お供え物を何にするか迷われる方は多いと思います。果物、お菓子、故人の好物。選び方はいろいろありますが、この時期になると新月堂の工房が色とりどりのお饅頭で埋まります。花まんじゅうです。赤、青、桃、緑。ひとつひとつ、職人が手で色...
お菓子語り

30cm特注ホールケーキ|特別な日のために、ひとつだけ作る

30cm——その大きさは、特別な日のサインです。注文を受けるとき、私はいつも、その向こうにある「大切な行事」を想像します。何十年に一度の節目、一生に一度の祝い事——そういう日のために、このサイズはあります。だから、ミスは許されません。旬のフ...
甘いものの記憶

「どんな顔で食べてくれるかな」——ケーキ屋の、暗いうちから始まる朝

おはようございます。今日は、私の「朝の一日」をのぞいてもらおうと思います。うちは自宅兼店舗。だから通勤時間はほぼゼロ——まあ、唯一のメリットかもしれませんね。外がまだ暗いうちから、そっと一日が始まります。まだ外が暗いうちに作業場の電気をつけ...
お菓子の作り方

大人気「サバラン」の秘密。職人がひとつずつ仕込む、ふっくら生地のひみつ

富士宮市青木の老舗・新月堂で、昔から変わらず愛されている洋菓子があります。洋酒の香りがふわりと広がる、大人のためのケーキ「サバラン」です。店頭でもよく「これ、どうやって作っているの?」と聞かれる一品。今回は、そのサバランの“土台”となるふっ...
お菓子の作り方

一枚ずつ、手焼きで。新月堂のどら焼きができるまで──弾力と厚みの秘密

創業六十年、富士宮の和菓子屋・新月堂。このたび、店のどら焼きができるまでの仕事を、一本の動画にまとめました。説明やナレーションは、あえて入れていません。卵を泡立てる音、生地が銅板に落ちる音、あんこをのせる手つき──職人の手の動きと、厨房の音...
甘いものの記憶

青島みかんを、和菓子に──ある方からの相談から、3年の物語

ある日のことだった。以前から知り合いだった一人の女性から、こんな話を聞いた。「ある事情があって、青島みかんの栽培を任されることになったんです」私が和洋菓子店を営んでいることを、彼女は知っていた。だから続けて、こうおっしゃった。「自分が育てた...