ケーキ屋は儲かるのか?原料が高騰する中での経営戦略

お菓子語り

原材料費や光熱費の上昇が続く今、大手メーカーが相次いで値上げを実施する中、個人店はどう対応すればいいのか。

58年以上、田舎で和洋菓子店を営んできた経験をもとに、個人店オーナーの方に少しでも役立つ情報をお伝えしたいと思います。新しくお店を開いたばかりの方も、現状への対処に悩んでいる方も、ぜひ参考にしてみてください。

その1|値上げを恐れず、理由を丁寧に伝える

まず結論から言います。

値上げすべき場合は、きちんと価格を上げる。そして、その理由をお客様に伝える。

あなたのお店に来てくださるお客様は、あなたが作るお菓子を食べたくて来ています。新聞やテレビで値上げの情報が溢れる今、お客様の側から「大丈夫ですか?」と心配してくださることも少なくありません。事情を丁寧に説明すれば、ほとんどのお客様が理解してくださいます。

長年修行を積み、ようやく開いたお店です。自分が作るお菓子に、自信と誇りを持ちましょう。

その2|「便乗値上げ」はしない。まず原価を精査する

自信を持ったところで、次は戦略を考えましょう。

ただし、むやみに値上げをするのは禁物です。大切なのは「値上げすべき部分をきちんと値上げする」こと。そのためにも、まずどの原材料がどれだけ値上がりしているかを改めて精査してみてください。

たとえば小麦粉が1kgあたり200円上がったとして、お菓子1個に換算するといくらになるでしょうか。思ったより少額に感じるはずです。便乗値上げは避け、この機会に丁寧な原価計算と価格の見直しを行いましょう。

光熱費については現状がほぼピークと考えられますが、価格転嫁するかどうかはお店の地域性・他商品とのバランス・人件費・家賃などによって異なります。ただし、自分の労働をタダにしないこと。これだけは守ってください。

その3|価格の理由を「見える化」する

適正価格が決まったら、自信を持って販売しましょう。

そのとき重要なのが、値上げの理由をお客様に見える形で伝えること。考え抜いた末に決めた金額には、必ず説明できる理由があるはずです。張り紙でも、SNSの投稿でも構いません。自分の考えを発信することが、今の時代とても大切です。

丁寧に伝えることで、賛同してくださるお客様が残ってくれます。そのお客様こそが、お店にとっての大切な財産です。

その4|価格改定と同時に「商品ラインナップ」も見直す

参考程度に聞いていただければ幸いですが、価格の見直しと合わせてアイテム数の見直しも効果的です。

具体的には、人気商品をアレンジして新バリエーションを追加しつつ、売れ行きの芳しくない商品を思い切って廃盤にする。こうすることで、アイテム数を減らさずに仕入れ品目を絞ることができます。ロスが減り、労力も減り、結果として原価を抑え、利益を生みやすくなります。

私自身この方法を実践して、負担が大きく軽減されました。

まとめ

今回は、原料高騰の時代を生き残るための考え方をお伝えしました。

すべてを受け入れてほしいわけではなく、少しでも経営の参考になれば嬉しいです。私も55年間、試行錯誤を重ねながら、近隣にお菓子屋さんが増える中でも多くのお客様に支えていただいてきました。

個人店の強みは、柔軟な対応ができること。同じ境遇を乗り越えながら、地元に愛されるお菓子屋さんを一緒に目指しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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