コンベクションオーブンはケーキ屋さんに必要か?

ケーキ屋への道
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先日FMIという機械メーカー主催の講習会に行ってきました。

噂には聞いていたスチームコンベクションオーブンを実際に見てきた感想をお伝えしたいと思います。

これからケーキ屋さんを開業される方、今後導入をお考えの方に参考になると思いますので、最後まで読んでいってください。

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進化したオーブンUNOX BAKERTOP

2年に一度行われるもバックショーに行くと必ず人気を集めているコンベクションオーブンのブース。

オープンキッチンや、デパ地下に入っているスイーツのお店でも見かけることもあるかと思います。

一般的なオーブン・・・・上下にある熱線(コイル)でオーブン全体を温めて焼成する

コンベクションオーブン・・スチコンとも言われるように水蒸気の熱をファンを使って全体を温めて焼成する

今回使っているオーブンはUNOX BAKERTOPのXJBC06EU-EPRMになります。

進化をした部分は

1、ファン数が多く焼きムラが少ない

2、パルスファン機能・・・設定温度に達すると自動でファンが止まる

ファンが多くなる+対流を逆回転させる事でオーブン全体の温度差が少なくなる効果があります

パルスファン機能はUNOX独自の機能になります、この機能がついた事により、今まで苦手とされていた、シュー皮・スポンジ・パウンドケーキ・パイなども一般的なオーブンに近い焼成状態になるようです

もう少し詳しく説明していきましょう

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メリット・デメリット

一般的なオーブン(デッキオーブン)

メリット

・構造が簡単で操作がしやすい

・蓄熱性が高いオーブンは扉を開けても庫内温度が下がりにくい

デメリット

・内部の空気は対流しにくいので、場所によって焼きムラが出やすい

・奥行きがある構造の為、火傷の危険性が高い

・蒸し焼きなどする製品では湯煎を用いる(熱湯による危険度が高まる)

スチームコンベクションオーブン

メリット

・温度ムラが少ないので多量の食品を一度に調理するのに適している

・デッキオーブンよりも焼成時間が短縮できる

・スチームにより乾燥を防げる

・排気システムにより乾燥焼きをする製品が作りやすい

デメリット

・スフレタイプのチーズケーキなどは作るのが厳しい

・熱風の影響を受けるので製品によっては焼成が難しい

スチームコンベクションオーブンの長所と短所

得意なメニュー

・シフォンケーキ

・デニッシュ

・クロワッサン

・プリン

・クッキー

・メレンゲ

・マカロン

苦手なメニュー

・シュー生地・・風の影響でシュー生地が歪な形になる

・パウンドケーキ・・4方から均一に火が入る事で生地が焼き伸びする前に焼成される

・ジェノワーズ(スポンジ)・・4方から均一に火が入る事で生地が焼き伸びする前に焼成される

・パゲット・・ファンが止まらず水分が蒸発してしまい、膨らまず割れも出来ない

あなたのサイトのURL、そろそろスリムにしませんか?

進化したスチームコンベクションオーブン

今回の講習会で使われたオーブンはパルスファン機能が追加されて、苦手と言われていたメニューにも対応ができるようになったようです。

実際に講習会で行われたのは

・シフォンケーキ

・プリン

・焼きドーナツ

の3品でした。

できればケーキ屋の基本であり、苦手と言われているジェノワーズを焼いてもらいたかったです。

ここに書かれている情報はメーカー側が出してきた資料によるもので、その開発に携わっているシェフが講習会で製品を作りながら説明してくれました。

仕上がったお菓子の試食をした感想

シフォンケーキ・・得意分野の筆頭らしく、しっとりとして優しい焼き上がりでした。

プリン・・滑らかタイプのプリンに焼き上がっていました、好みにもよりますが合格点です。

焼きドーナツ・・ロボクープという機械を使っての仕込みですが魔法のように材料を適当に入れて数秒で生地が出来上がりました       

焼きドーナツもしっかり焼き上がりました。味見はしませんでしたが”robot coupe”には魅力を感じました。

スチームコンベクションオーブンの感想まとめ

メーカー側の視点を書いてきましたが、ここからは実際に講習を受けた私の感想です

感じたメリット

一番に魅力を感じたのは、温度の上げ下げがすぐに調節できる所です。デッキオーブンでは温度を上げるのは簡単ですが下げるのは自然に下がるのを待たなければなりません。仕込みの段階でスケジュールを決めて焼成温度の低いお菓子から焼いていくのですが、どうしても予定通りに行かない時などもあります。その場合にはオーブンが適温に下がるまでは、焼成作業はできず、ロスが生まれるんです。そのロス時間を減らすことが出来ます。

二番目は乾燥焼きの調整がきめ細かくできる所です。乾燥焼きをするお菓子は限られてくるのですが、シフォンケーキではこの機能がフルに発揮されます。

三番目はプリンの焼成に労力がかからない所です。湯煎用の容器にお湯を入れてオーブンに出し入れする作業は結構な力仕事です。場合によっては熱湯で火傷の危険性もあります。女性が進出している業界では考える余地は充分にあります。

感じたデメリット

オーブンの扉が横開き・奥行きは小さくて良いのですが、扉を開ける時に意外に場所を必要とします。通路をかなり広く取らないといけなくなります。

マルチに使えない・苦手な分野を克服したタイプとはいえ、まだまだ全ての焼き菓子に対応できるわけではありません。サブ機として置ける店でしたら作業効率UPのために購入を考えるのも良いかもしれませんが、初めてお店を構える方には1台目としてはお薦めできません。

価格・同じ容量のオーブンで比較しますと若干お高めです。ジュエノワーズや焼き菓子を大量に生産するには不向きでしょう。

以上私個人が感じたスチームコンベクションオーブンの感想です。

何をメインにお店作りをするのかにもよります。プリン、シフォンケーキ、マカロンなどでしたらお薦めできるオーブンです。

どのオーブンでも癖を掴まないと上手く焼き上げることはできません、スチームコンベクションオーブンも使い方次第では大きな戦力になると思います。

私ももう少し勉強をして、メインオーブンとして使えると感じた時には、また記事にしようと思います。

今日の段階での結論は、以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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