ケーキを売る方法  ディスプレイの基本

色とりどりのケーキが並ぶガラスのショーケース お菓子語り

どれだけ美味しいお菓子を作っても、それだけでは売れません。

——お客様の目に、どう映るか。どこで、どう手に取ってもらうか。「並べ方」ひとつで、売れ方は驚くほど変わります。

今日は、長年の売り場づくりで身につけた、ディスプレイの基本をお話しします。お店を開けば、ケーキだけでなく焼き菓子や贈答品まで、さまざまな商品を並べることになります。その一つひとつに、ちょっとしたコツがあるのです。

ショーケースの使い方

まずは、お店の顔——ショーケースから。

形は2列・3列・ホールケーキ兼用などいろいろですが、共通して大切なのは『お客様の目線で毎日チェックする』ことです。

出す側からは気づきにくいのですが、ケーキが少しずれていたり、皿が斜めになっているだけで、お客様にはふしぎと気になるもの。毎日、売り場の外に立って、お客様と同じ視点で確かめる習慣をつけましょう。

暖かい季節には、小さな虫がショーケースに入り込むこともあります。クリームに虫が……などということがないよう、こまめな清掃も欠かせません。そして、どんな売り場にも必ず『目立つ場所』と『目立たない場所』が生まれます。お客様の視線の流れを意識して、配置を工夫していきます。

ショーケースそのものの選び方・費用・買い替えの実体験は、こちらで詳しくお話ししています。
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一押し商品はどこに置く?

では、いちばん売りたい商品は、どこに置くか。

答えは、お客様を観察して決めること。入店したとき、どこに目が向くか。どのルートで動くか。その視線が集まるポイントが、一押し商品の定位置になります。

さらに効くのがPOPです。『店長イチオシ』『これが一番人気!』——プライスカードに一言添えるだけで、売れ方がぐっと変わります。入口前の立て看板も有効。商品の絵とひとこと文を書いておけば、入店前に目に入り、選ぶきっかけになります。子ども向けに選んでほしいものは、見えやすい低い位置に置くのも手です。

そして、目立つ場所と目立たない場所の差があるなら、同じ商品を複数箇所に置くのも有効。目に触れる回数が増えれば、それだけ売れやすくなります。

贈答品は目線より上にラッピングして

次は、贈答品です。

箱入りはかっちりした印象、ラッピング商品は可愛らしい印象。使われるシーンで好みは分かれますが、置き場所の工夫も大切です。

目線より上の棚には、ラッピングした商品を。中身は見えにくくても、包みの可愛らしさで手に取ってもらえる確率が上がります。

一押しの贈答品は、他より数を多く積み上げて。たくさん並んでいる商品は『このお店のイチオシなんだ』と自然に伝わります。実体験として、同じ商品でも『1個だけ置いてある』より『手の届く場所に積んである』方が、明らかによく売れます。

焼き菓子の売り方——レジ周りと「3種類」の法則

最後は、見落とされがちな焼き菓子。日持ちがきくぶん、売り上げの底上げに大きく効くカテゴリーです。

とくに活かしたいのが、レジ周り。ケーキを選んだお客様が包装を待つあいだ、目の前に魅力的な焼き菓子があると『一個試してみようかな』という気持ちが生まれます。元々の予算に『プラス1点』が乗るこの瞬間が、売り上げアップの鍵。スーパーやファミレスのレジ前に商品が並んでいるのも、同じ理由です。

品数を増やすなら、『同じ商品で3種類の味を作る』のが効果的。手間を増やさずに品数が増えるうえ、2つの効果があります。ひとつは、3種類あれば好みに合うものが見つかりやすいという確率論。もうひとつは、『食べ比べてみたい』という興味を引けること。人気が出れば、その3種類を詰め合わせた贈答商品に育てることもできます。

今のお客様は、同じ商品が10個入った箱より、いろんな種類が入った詰め合わせを好む傾向があります。職場へのお土産も、味の違いがあれば個人差を気にせず選べますし、見た目もカラフルで喜ばれます。

——ディスプレイと売り方の工夫は、商品力と同じくらい大切です。せっかく心を込めて作ったお菓子。その魅力が、いちばん伝わる形でお客様に届くように。ぜひ、日々の売り場づくりに取り入れてみてください。


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静岡県富士宮市青木で60年以上続く、地元に愛される和洋菓子の老舗です。

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営業時間:火〜日 8:00〜19:30(月曜定休)/住所:静岡県富士宮市青木325-12

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