長年、製菓業界で働いてきて思うことがあります。「お菓子屋さんは、意外と潰れにくい」ということです。
もちろん、競争は激しい。でも、うまくやっている店には共通する「経営の心構え」があります。今回はそのポイントをお伝えします。
お菓子屋が潰れにくい理由
食品、とくに嗜好品の需要は景気に左右されにくい側面があります。「ちょっとしたご褒美」「手土産」「贈り物」など、お菓子が使われる場面は日常にたくさんあります。
また、製菓は参入障壁がある程度あるため、極端な価格競争になりにくい業種でもあります。技術と信頼を積み重ねれば、長く続けていける仕事です。
流行を追いすぎない
新しいスイーツのトレンドが出るたびに飛びつくお店があります。タピオカ、バスクチーズケーキ、マリトッツォ……。流行に乗ることも大切ですが、それだけに依存するのは危険です。
ブームが去ったとき、お店に何が残るでしょうか? 大切なのは、「自分のお店らしさ」を軸に持ちながら、流行を取り入れる姿勢です。お客様が「あのお店に行けば、あれがある」と思ってもらえる定番商品こそが、経営の土台になります。
季節商品の戦略的な活用
季節限定商品は、お店に鮮度とワクワク感をもたらします。お客様が「そろそろあの時期だな」と楽しみにしてくれる商品は、リピート来店のきっかけになります。
ただし、季節商品を増やしすぎると、仕込みの負担や食材ロスが増えます。「少品種で魅力的に」を意識することが、現場の無理なく続けるコツです。
仕入れ先との「win-win」の関係
食材の仕入れ先との関係は、経営の安定に直結します。値切り交渉だけに頼るのではなく、長期的な信頼関係を築くことが大切です。
「あのお店は誠実に取引してくれる」と思われれば、品薄のときに優先してもらえたり、新素材をいち早く紹介してもらえたりします。これは、お金では買えない価値です。
経営の根本は「誠実さ」
技術も大事、商品力も大事。でも、長く続くお店に共通しているのは「誠実さ」だと感じます。お客様に対して、取引先に対して、スタッフに対して、真摯に向き合っているかどうか。
うまい話に飛びつかない、無理な背伸びをしない、約束を守る——そういった当たり前のことを積み重ねることが、結果として「ダメにならないお店」をつくっていくのだと思います。
経営の形は人それぞれですが、ぜひ自分なりの「軸」を持って続けていただければと思います。
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静岡県富士宮市青木で60年以上続く、地元に愛される和洋菓子の老舗です。
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営業時間:火〜日 8:00〜19:30(月曜定休)/住所:静岡県富士宮市青木325-12


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