今年のクリスマスケーキの予約表ができました。

刷り上がった紙を手に取ると、毎年少しほっとします。でも今年は、ここまでたどり着くのに、いつもより長く悩みました。
値上げしないと、生き残れない時代に
材料も、包装の資材も、値上げが続いています。一度ではなく、何度も。洋菓子屋さんは、どこも相当厳しい状況に置かれていると思います。
正直に言えば、値上げをしないと生き残っていけない時代です。予約表を作りながら、うちのホールケーキの値段をどうしようか、ずいぶん考えました。
(値上げと値段の決め方については、以前こちらにも書きました → 原材料高騰でも続ける街のケーキ屋|値上げと価格戦略)
それでも、前年と同じ値段にした
出した結論は、前年と同じ値段でご予約を受けることでした。生チョコレートの15cmだけ、少しだけ上げさせていただきましたが、それ以外は去年と同じです。

年に一度、クリスマスくらいは、丸いケーキを囲んで楽しい時間を過ごしてほしい。そう思ったからです。

ほかのお店のことは分かりません。ただ、買う側に立って毎年クリスマスのパンフレットを見ると、「これじゃあ買えないな」と、正直思います。
いまの主流は4号(12cm)だそうです。作っている立場からすると、「この大きさを、何人で食べるんだろう」と思ってしまいます。
安くできる理由と、下げないもの
値段を上げれば、お客様は減ります。減った分を値上げの差額で埋めて、全体としてプラスにする。そういう考え方があるのも、それをやらなければ生き残れないことも、分かっています。
それでも、地元で60年商売を続けてきた強みがあります。やり方次第で、今年も同じ値段で利益は出せる。そう考えました。
町外れの小さな和洋菓子店で、家族でやっています。持ち家なので家賃がかかりません。ロスを減らせば、原価も下げられる。潰れにくい店なんです。(→ ケーキ屋はなぜ潰れにくいのか|60年続く菓子屋が考える経営の心構え)
この値段を見て、「いい材料を使っていないんじゃないか」と思われるかもしれません。でも、それだけは職人として、やってはいけないことだと思っています。実際に、選んだ材料で、おいしいものをお出ししています。スポンジには、あさぎり宝山ファームさんの新鮮な卵を使っています。小麦粉は、増田製粉所さんの「宝笠ゴールド」を使っています。素材のクオリティは、さらにレベルアップしています。(→ スポンジと向き合った30年/パティシエ歴33年が挑戦する増田製粉所の新しい小麦粉の魅力)
うちは、昔からの常連さんに支えられている店です。その方々に向けて、今年もおいしいケーキを作りたい。小さな努力を積み重ねて、手に取りやすい値段にしています。
少しだけ裏話:苺と卵と、届けてくれる人
この時期いちばん大変なのは、苺の仕入れです。

値段は普段の3倍から4倍になることもあります。それ以上に、数をそろえるのが年々難しくなっています。苺農家さんも、もうかる商売ではなくなってきていて、作る人が減っています。そのうえ毎年の自然災害や温暖化で、12月のクリスマスに出荷を合わせるのが難しい、という話も聞きます。
卵も、鳥インフルエンザなどと戦いながら育てて、出荷してくださっています。配送の方々は、いちばん忙しい時期に、こちらが指定した日に合わせて届けてくださいます。
うちのような商売は、そんな多くの方々に支えられて、成り立っています。
生クリームのケーキは、まちのお店で
これだけは言えます。
生クリームを使ったケーキは、通販より、個人のお店のほうが絶対においしいです。(→ コンビニスイーツに負けない|街のケーキ屋が選ばれる理由)
SNSにはたくさんの情報が飛び交っています。その中から、ご自分にとっていちばんのものを選んで、楽しいクリスマスを過ごしてください。

2026年 新月堂のクリスマスケーキ

| 税込 | 15cm | 18cm | 19.5cm | 21cm | 24cm |
| 生デコレーション | 3,500円 | 4,000円 | 5,000円 | 6,000円 | 7,000円 |
| 生チョコレート(ご予約のみ) | 4,000円 | 4,500円 | 5,500円 | 6,500円 | 7,500円 |
- ご予約締切:12月18日(金)まで
- お支払いは現金・キャッシュレス可、前金でお願いしています
- いちごは収穫状況により大きさが変わります
ご予約は店頭か、お電話で。

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